議会だより

市長の在任期間に関する条例が可決

2011年3月18日


市長提案の「市長の在任期間に関する条例」が、議会最終日に提案され、同日、賛成25、反対2の賛成多数で可決しました。県内初の条例制定となります。反対は、私と古河議員でした。

条例の内容は、

≪目的≫長期に市長の座にあることにより生ずる弊害を防止し、清新で活力ある市政を確保するため。
≪在任期間≫連続して3期を超えないよう努める。
≪適用対象≫条例施行日以降に市長の職にある者すべて。

最終日に議案提案し採決するという日程に、「提出の仕方が問題だ」の声が集中していましたが、そもそも、今議会の議員の一般質問への市長答弁の中で、条例制定の意思があることを述べたことから、議論が起きていました。
この間の議員協議会では、「唐突だ」「なぜ今議会で提出しないといけないのか」「3期では長すぎる。2期でもいい」等々、賛否両論の意見がありましたが、総務常任委員会での可決を受け、上記の採決結果になったという次第。
私は下記の反対討論をしました。

議案第69号、白山市長の在任期間に関する条例について、反対の討論をいたします。以下、3点、反対の理由を申し上げます。

1点目。

市長の提案説明で、多選による弊害をあげていらっしゃいます。1期や2期なら、こうした弊害は発生しないとおっしゃるのでしょうか。これは知事の例ですが、2003年に初当選した宮崎県知事は、1期目で官製談合で辞職、2000年に初当選した和歌山県知事は、2期目で談合事件で辞職、ちなみに53歳でした。

このことは、首長の任期や年齢が問題なのではなく、その首長の政治姿勢いかんであることを示しているのではないでしょうか。

「多選で弊害が生じる」ということは、自分もそうなると言っていることと同じではないでしょうか。

条例で規制するのではなく、市長ご自身が、弊害を生じない姿勢を貫くという信念に基づく規制を、ご自身にかければいいことであり、その自信があれば、条例など作る必要はないのではないでしょうか。

危ないと思ったら、その時点で、自ら身を退かれればいいことです。条例で任期を機械的に制限する必要はないと考えます。

2点目は、本市の自治基本条例との関係です。

自治基本条例には、「最高規範」という文言こそ使っていませんが、それと同等の意味をもつ「基本条例」の文言を用いたと解釈されています。自治体運営の基本的な原則を定めた上位の条例であるということです。

この条例との関係において、本議案の提案は整合性がありません。

この際付け加えると、自治基本条例は、具体的性が弱く、どちらかというと理念型の条例ですが、ならば、その理念である「市民と市の協働によるまちづくり」というところを尊重しなければならないのではないでしょうか。それは、市民と市が手を携えて、共により良いまちづくりを目指そうという崇高な目標であるとともに、そのために努力していこうという理念です。

このように市民と市の関係性をうたっていながら、本議案が持ち込まれるというのは、自治基本条例の「理念」の冒涜といえるのではでしょうか。

3点目は、憲法や公職選挙法などの現行の法体系の中で、首長の多選を条例で禁止することはできないという国の見解があり、これは重大だと思います。 一番新しい見解は、2007年10月18日の衆議院総 務委員会でのやり取りだと思います。ここでの質問は、神奈川県議会における知事多選禁止条例についてでしたが、この答弁では、「・・・現行の地方自治法には、知事の任期については定めておりますが、在任できる期数については定めておりません。知事の在任期数を制限するとすれば、それは法律上の根拠を要するというふうに考えております」、そして「・・・違法であるというふうに考えております」と答弁しています。「立候補の自由」を「不当に制約」することは、憲法違反になるということです。

私は、市民の願いを受け止め、実現のために奮闘する市長なら、市民の選択によって3期を超えたとしても問題はないと考えます。以上の理由により、本条例には反対をいたします。